心のすき間 [クラシック音楽]
今、心の中になんとも言いようのない空虚なすき間が開いている。心がスカスカになっているようだ。もはやうちの結婚生活は修復不可能だろう。そして、仕事は大変な状況に陥りつつある。追い討ちをかけるように、自分の意図と合わない研修を業務命令で受けさせられ、寸暇を惜しんでその試験勉強までせねばならない。この追い込まれた状況・・・。
しかし、一番効いているのはやはり家庭状況だ。幸い子供はいないが、私ももう若くないので、今後どうなってしまうのか、年老いた両親のことも考え合わせると心配でならない。私にはもう幸せは訪れないのであろうか。
こういう時、私の心に中に必ず思い出されるのは、私の最も敬愛するベートーヴェンが心許した親友に出した手紙の一節である。
「僕はといえば、そうだ、なんとわが王国は大気の中にある。しばしば風のごとく音が響きわたる。魂のなかでも響きわたる。─君を抱擁する。」
この時期の彼のピアノソナタは、優しく悲しい。しばし心を彼のソナタに委ねよう。
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