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富士見城(長野県小諸市) [古城めぐり(長野)]


(2007年5月訪城)
 富士見城は、小諸城と小諸市街を眼下に見下ろす飯綱山に築かれた山城である。城の真下を上信越自動車道のトンネルが貫通しており、小諸高原美術館が建てられている部分も、元は曲輪の一つであったと推測される。城跡は公園化しているので非常に歩きやすいが、その分どこまでが元からの遺構なのか判別しにくい部分もある。
小諸城と市街が見下ろせる→

 城の由来は定かではないが、元は小諸城の支城として築かれたものの様である。おそらくは中山道を監視する陣城であったのであろう。峻険な山上ではなく、なだらかな丘陵状の山に築かれており、要害性よりはむしろ街道を扼する部隊の出撃基地として重視されたのではないかと思われる。
 構造は連郭式で、各曲輪の間を堀切で分断しているが、この堀はそれほど規模の大きいものではない。曲輪の周囲には袖曲輪が何段も築かれていて、それぞれに石垣が作られている。この石垣は、どちらかというと石塁とも呼ぶべきもので、高さは1m程度しかなく、防御性には大きな疑問符が付く。全体的に部隊の駐屯性を優先させているようなので、あまりメリハリのない縄張りという印象を受けた。
 ちなみにこの城で一番印象に残ったのは、たまたま出くわしたカモシカである。こんな開けたところで天然のカモシカに出くわすとは・・・。長野恐るべし、である。


 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.345256/138.418314/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1
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