SSブログ

行方氏館(東京都大田区) [古城めぐり(東京)]

DSC05541.JPG←行方弾正直清の供養塔
 行方氏館は、小田原北条氏4代氏政の家臣行方弾正直清の居館である。直清の父は修理亮康親と言い、康親はその名乗りから考えて、北条氏康の一字を賜ったものであろう。行方氏は元々上杉氏の家臣であったが後に北条氏に属し、六郷の地を領した豪族であった。直清は北条氏に忠勤を励んだらしく、円頓寺の社伝に拠れば、1590年の小田原の役の際には関東諸城を攻め潰して進軍した前田利家・上杉景勝らの北国勢と戦い、3月15日に討死した。その後、出家していた直清の弟の日芸聖人が、兄の菩提を弔うためにかつての居館の地に円頓寺を創立したと言う。
 行方氏館は、前述の通り現在円頓寺となっており、周囲は市街化し、居館の痕跡は皆無である。ただ、門前にある昭和31年揮毫の石碑には「今は内堀のみを存す」と記されており、戦後まで内堀の遺構が残っていた様だ。境内には行方弾正直清の供養塔が残っている。遺構はなくとも、これだけ歴史がしっかり刻まれて残っていれば、それだけでもちょっと嬉しい。

 お城評価(満点=五つ星):☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/35.565092/139.723842/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f0
nice!(6)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 6

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント