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成瀬城(東京都町田市) [古城めぐり(東京)]

DSC06205.JPG←主郭東側の斜面
 成瀬城は、歴史不詳の城である。城の南東約1000mにあった経塚からは武運長久、息災延命を祈った「天文4年(1535年)11月日 四条彦次郎」の銘が記された経筒が出土しており、成瀬城と関連がある有力武士と推定されているようである。また「北条氏所領役帳」では成瀬の地は小山田弥三郎(信茂?)に給されていたと言い、甲斐郡内の小山田氏に小田原北条氏から所領を与えられていたようであり、そこから類推すれば小山田氏の一族か家臣が拠った可能性も指摘されている(日本城郭大系)。以前設置されていた解説板には、小田原北条氏2代氏綱が小机城の支城として築いたとの記載があったようだが、新しい解説板にはこのくだりが削られているので、おそらく史実と異なる可能性が高くなったのだろう。
 成瀬城は、恩田川に面し、中世の主要道であった鎌倉街道を北東に見下ろす台地の先端に築城されている。現在は周囲は住宅地となり、城跡も住宅街の中の一公園となっているが、地勢はよく残っている。周囲はコンクリートで固められているが、東側に切岸状の斜面が残り、往時のままである可能性もある。しかしそれ以外の遺構はほぼ皆無で、南側に空堀があったようだが、現在は民家で湮滅している。北端には櫓台があったようだが、ほとんど削られてしまっている。また土塁は全く残っていない。住宅街にわずかに遺構を残す謎の城である。

 お城評価(満点=五つ星):☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/35.541053/139.472530/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f0
タグ:中世崖端城
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