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岡津城(神奈川県横浜市泉区) [古城めぐり(神奈川)]

DSC00746.JPG←主郭と周囲の土塁跡
 岡津城は、小田原北条氏に攻め落とされた扇谷上杉氏の城と言われている。戦国時代に扇谷上杉定正の子朝良がこの城に拠ったが、1512年に勢力を拡張して玉縄城に進出した北条氏に攻略された。北条氏は、岡津城を島津衆太田大膳亮に与えたと言う。1590年に北条氏が滅亡し、徳川家康が関東に入部すると、彦坂小刑部元正が代官頭として岡津に入り、岡津城の一角に陣屋を築いてこの地を支配したが、1606年に改易されて陣屋も廃された。ただ、岡津城のことは第一次文献には全く記載されておらず、真偽は不明らしい。
 岡津城は、丘陵地の南斜面に沿って縄張りされた城である。城跡は岡津小学校・中学校や三嶋神社の境内、住宅地に変貌している。しかし土塁と腰曲輪が断片的に残存し、また学校などの敷地は皆曲輪の跡であるらしい。それらから推測すると城域はかなり広かったようである。三嶋神社の北側上方には岡津中のグラウンドがあるが、丘陵の最上部に位置し、これが岡津城の主郭であったそうで、南側と東側に土塁が残っている。丘陵の西麓から南麓にかけては子易川が流れているが、天然の外堀として縄張りに取り入れていたのだろう。ただ縄張りとしては技巧的な部分が少なく、北条氏支配時代にはあまり改修の手が加えられていなかったように思える。断片的にではあるが遺構は明瞭で、かつての面影がおぼろげに見えてくる城である。しかし民家の敷地内や道路脇に土塁があり、史跡指定などの保護措置を取らなければ、近い内に遺構が湮滅する可能性が高いと思う。
小学校脇に残る土塁跡→DSC00649.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/35.429466/139.524897/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f1
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