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矢部氏館(神奈川県相模原市) [古城めぐり(神奈川)]

DSC01065.JPG←祠部分付だけ残る西側の土塁
 矢部氏館は、武蔵七党横山党の一流矢部氏の居館である。横山新太夫孝兼の孫で、粟飯原(藍原)二郎太夫孝遠の三男義兼が矢部三郎を称した。義兼は、1213年の和田合戦の際に、横山宗家と共に和田義盛方に付いて敗北し、滅亡した。しかしその一族は、その後も名跡を保っていたらしく、室町時代の上杉禅秀の乱の際にも、禅秀方に付いた武将の中に「矢部伊与守・嫡子三郎」がいたことが「鎌倉大草紙」に見えると言う。しかし室町期の矢部氏と、矢部氏館の関係は不明である。
 矢部氏館は、現在上矢部交差点の北の道路沿いに土塁が残っている。西側半分は道路のため削られているが、明瞭に残っている。発掘調査ではその外側に箱薬研堀も見つかっている。また交差点から西に150m程の所にも土塁が残っている。頂部には祠が祀られ、以前は道路に沿って東西に延びていたが、現在は祠の部分だけが辛うじて残っている。付近には矢部義兼の追善供養のために建てられたと推測される板碑も残っていて、矢部氏の痕跡を色濃く残している。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/35.583251/139.393426/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f0
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