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中井館(福島県金山町) [古城めぐり(福島)]

DSC02634.JPG←虎口跡
 中井館は、横田中丸城主山ノ内氏の一族が築いた居館である。1544年、山ノ内俊清は中丸城を長子舜通に譲り、末子俊甫と共に川口郷へ移った。只見川とその支流野尻川の合流点にほど近い段丘上に居館を構え、野尻川を挟んだ川向かいの山上に玉縄城を築いた。また俊清の弟中井政詮も川口郷に移り、中井村等20貫文の地を与えられて高屋敷中井館を築いた。そして、中井館から野尻川を挟んで東方に位置する館ノ平山(金毘羅山)に中井柵を築き、玉縄城の支城としたと言う。1589年、会津葦名氏を滅ぼした伊達政宗の会津侵攻では、中井氏も川口氏と共に伊達氏に帰順し、豊臣秀吉の奥州仕置の後、伊達氏に従ってこの地を去った。後には、子孫が再び郷里に帰り現在に至っていると言う。
 中井館は、玉梨・八町温泉の南側の、野尻川西岸の段丘上に築かれている。上流は曲がり淵に山が迫り、下流はひじき沢が平地を浸食した窪地となっていて、天然の要害地形に築かれた館である。館内は2段の平場に分かれ、上段の平場には物見の土壇が、また下段の平場には下方に向かって坂虎口が築かれている。西側の道路沿いには空堀跡と思われる窪地地形も残っている。現地解説板によれば、東側の段丘下には桝形虎口もある様だが、日没タイムアウトで確認できなかった。この様なマイナー城館にもきちんと標柱と解説板が設置されているのはありがたい。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/37.419765/139.545003/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f1
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