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書写坂本城(兵庫県姫路市) [古城めぐり(兵庫)]

DSC02959.JPG←土塁と堀跡
 書写坂本城は、室町時代に播磨守護赤松氏が築いた守護所である。坂本の地は交通の要所で、南北朝時代以来、足利尊氏を始め赤松満祐・山名宗全などの武将がこの地に陣を敷いた。城の創築は定かではないが、一説には赤松氏初代の赤松円心則村が築いたとも言われている。その後、室町幕府の守護領国制の定着に伴って、播磨守護所となり、京都に常駐した赤松氏に代わって守護代が入って、領国支配の中心とした。1441年の嘉吉の乱では、6代将軍足利義教を暗殺して領国に戻った赤松満祐は、坂本城に拠って追討する幕府の大軍と戦ったが落城し、満祐は城山城に撤退した。赤松氏没落後、播磨を領した山名宗全も坂本城を播磨の支配拠点とし、応仁の乱後、播磨を巡る再興赤松氏と山名氏の間の抗争でも、坂本城は争奪の地となった。その後、赤松政則が置塩城を築いて居城を移すと廃城になったと思われる。
 書写坂本城は、なだらかな地に築かれた平城で、現在はほとんど宅地化と耕地化で遺構は失われているが、わずかに西側の土塁と堀跡が残っている。その地勢からは争奪の歴史は全く想像できないが、周囲を低湿地帯に囲まれ、背後に街道の通じる要衝であったのだろう。城郭遺構としては期待できないが、南北朝ファンとしては足利尊氏にまつわる故地として重要である。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/34.873362/134.652504/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f1
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