SSブログ

宇佐美城(静岡県伊東市) [古城めぐり(静岡)]

DSC06261.JPG←主郭虎口の土塁
 宇佐美城は、伊豆の豪族伊東氏の庶流宇佐美氏の居城である。伊東祐継の3男三郎左衛門尉祐茂がこの地に分封されて宇佐美氏を称した。祐茂は、その子平太実政と共に頼朝の旗揚げ以来の側近で、鎌倉幕府の有力御家人となり、25臣の1人に数えられたと言う。尚、宇佐美氏の後裔は、後の南北朝時代に越後守護となった上杉憲顕に従って越後に入部し、戦国時代には上杉謙信の重臣宇佐美定満を輩出した。

 宇佐美城は、伊東市の最北端に当たる宇佐美市街地を流れる烏川の河口近くにそびえる、比高20m程の城山に築かれている。ほぼ単郭の城であったと考えられ、山上は広い平坦地が広がり、主郭周囲には虎口部付近にのみ土塁が残存している。しかし近年まで大学寮などがあったといい、かなり破壊を受けてしまっている様だ。かつては空堀などの遺構もほぼ完存していたらしい。現在宇佐美教会裏の駐車場から登り道が付いているが、これが大手道であったと考えられ、主郭虎口に繋がっている。大手道途中の屈曲部には竪堀らしいものも見られるが、はっきりしない。尚、南西麓には宇佐美一族の20数基の墓塔が残っており、なかなか壮観である。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/35.009226/139.084979/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f1
タグ:中世山城
nice!(3)  コメント(2) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 3

コメント 2

らんまる

宇佐美氏はここが出身地だったのですね。
転勤族の宿命とはいえ、南国の暖かい土地から雪深き越後へ赴任とは現代の戦うサラリーマンの悲哀を感じた事でしょう(笑)
野尻湖にある宇佐美氏の伝説の墓もみましたが、それはそれで浪漫という事にしておきますか・・・。
by らんまる (2012-05-07 19:48) 

アテンザ23Z

>らんまるさん
室町・戦国時代の武将は、非情の転勤族だらけですね。
有無を言わせず、長期の戦さの出陣もありましたから、
当時に労働基準法があったら、どんなにことなってたでしょうね(笑)。
by アテンザ23Z (2012-05-08 03:00) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント