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三津新城(静岡県伊豆の国市) [古城めぐり(静岡)]

DSC00452.JPG←本城の主郭櫓台
 三津新城は、1984年に静岡古城研究会によって確認された城である。三津城から600m程北東の尾根上に位置しており、その遺構から、小田原北条氏が武田水軍に備えて長浜城などの西伊豆城塞群を整備した頃に築かれた城ではないかと推測されている様である。

 三津新城は、本城と出城から構成されている。
 本城は、菱形に近い形状の広く平坦な主郭と、その周囲の明確な腰曲輪群によって構成されている。主郭北側の段曲輪には井戸跡も存し、屈曲する動線の虎口があり、主郭周囲の腰曲輪には矢穴の跡の残る石も散在している。主郭後部には櫓台の土壇が残っており、主郭からは木々の間に長浜城を望むことができる。
 出城は、本城より50m程高所の尾根先端に築かれている。主郭と数段の腰曲輪から成り、背後は二重堀切で防御している。主郭背後や腰曲輪には多数の石が散乱しており、特に主郭背後のものは石積みであった可能性がある。
 三津新城は、その遺構から考えて、明らかに三津城や北砦より新しい時代に構築された城郭であり、戦国時代の北条氏の城と考えるのが妥当な様である。
本城の主郭腰曲輪→DSC00489.JPG
DSC00426.JPG←出城の堀切
出城主郭の石積みらしき跡→DSC00427.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:【本城】http://maps.gsi.go.jp/#16/35.017670/138.906616/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0t0z0r0f0

    【出城】http://maps.gsi.go.jp/#16/35.016193/138.905028/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0t0z0r0f0


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タグ:中世山城
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