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痛快な国会事故調報告書 [日記]

福島原発事故について、昨日、国会事故調の報告書が提出公開された。
取り急ぎダイジェスト版だけ読んだが、
なかなか中立公正で、客観的証拠に基づいて論理を積み上げており、
一読に値する内容だと思う。

殊に痛快なのは、
先日東京電力が発表した、内部事故調査報告書の内容を、
(あれを「調査報告書」と呼べるレベルのものかどうかは、甚だ疑問であるが)
ものの見事に打ち砕いた点にある。
東電を、「官邸の過剰介入や全面撤退との誤解を責めることが許される立場にはなく、
むしろそうした混乱を招いた張本人」と断罪し、
「原子力を扱う事業者としての資格があるのか」と強い疑問を呈した部分を読んで
胸のすく思いがするのは、私だけではないだろう。

また、これまでの原子力安全・保安院などの組織の対応を「怠慢」と断罪し、
「国民の安全を守るには程遠いレベルだった」と指摘していることについても、
多くの国民が納得するだろう。

当然、官邸・政府に対する報告書の視線も、客観的で手厳しく、
核心を突いているように思える。

そして法規制のあり方まで疑問を呈して姿勢の転換を迫ったことは、
事故の背景となった事象を、なかなか幅広く捉えていると思う。

今後は、事故の当事者達がこの報告書で指摘された内容を真摯に受け止め、
提言に従って変革をしていけるかどうかが、重要なポイントとなる。
それができなければ、この国に原子力を扱う資格はないのである。
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evergreen

全く同感です。
地震以前に、行政・電力会社の構造的問題があった事が、
明確に指摘されているわけですが、
それが改善されているとも思えませんし、
改善する気があるのかさえ疑問です。

そして、ことさら、官邸の介入批判ばかりを取り上げる、
全国紙と全国放送の姿勢に、大いに疑問を感じます。


by evergreen (2012-07-06 09:10) 

アテンザ23Z

>evergreen
いわゆる「原子力ムラ」と揶揄される連中が、
事故の真摯な反省をすることなく、
原発擁護に動いていることが信じられません。
一体どこまで厚顔無恥な連中なのか、その神経を疑います。

政治家・官僚・電力会社・原子力業界に、
本当に抜本的な改善をする気があるのか、
今の状況を見る限り大いに疑問を感じますね。
by アテンザ23Z (2012-07-07 12:28) 

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