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毛呂竜谷山城(埼玉県毛呂山町) [古城めぐり(埼玉)]

DSC01577.JPG←大手道らしき古道跡
 毛呂竜谷山城は、歴史不詳の山城で、阿弥和巳之助の居城と伝えられるが定かではない。普通に考えれば、当地の豪族毛呂氏の詰城であろう。各地によくある通り「竜谷」とは「要害」の転訛であり、小田原北条氏が武蔵に勢力を拡張すると、北条氏綱に帰服した毛呂顕繁は、関東管領上杉憲政に毛呂要害を攻められたとあるので、この毛呂要害が竜谷山城のことではないかと推測される。

 毛呂竜谷山城は、ゴルフ場の只中にそびえる標高203mの山城である。城跡には雷電神社が鎮座していて一部改変を受けているものの、遺構はほぼ完存している。また、ゴルフ場の中ではあるが、雷電神社への参道が整備されているので、迷惑を掛ける事無く城に行く事ができる。山頂に神社のある土壇(天守台?)を構えた主郭を置き、その北東には堀切を備えた2段の小郭、南側にニノ郭・三ノ郭を置いている。ニノ郭から北斜面に竪堀が落ち、ニノ郭の下方には横堀・土塁と西郭が構えられている。三ノ郭は平坦な細長い曲輪で、その南側斜面には2段ほどの帯曲輪と竪堀2本が穿たれている。三ノ郭から北東の谷戸には大手道らしき古道が残っており、古道に沿って腰曲輪が築かれている。この道は途中で途絶しているが、下の方では幅が5m程もあり、かなり広い大手道だった様だ。近世には神社参道としても使われたであろうから、その時に拡幅された可能性もある。比較的小規模な山城ではあるが、周りがゴルフ場として開発される中にあって、よく残ったものだと思う。
ニノ郭下方の横堀・土塁→DSC01508.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/35.936642/139.294399/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0t0z0r0f0
タグ:中世山城
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