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陣の山舘(福島県磐梯町) [古城めぐり(福島)]

DSC01978.JPG←埋もれて腰曲輪状になった堀跡
 陣の山舘は、標高315m、比高20m程のなだらかな丘陵地に築かれた平山城である。一説には、平安時代末期に城四郎長茂が居城としたとも、木曾義仲を追討する長茂を慧日寺僧兵を率いて助けた慧日寺の乗丹坊がこの館を築いたとも言われるが定かではない。耶麻郡誌によれば、1589年6月に、摺上原に会津葦名氏を攻めた伊達政宗が築いた舘と言う。葦名氏が滅亡すると、そのまま戦略的価値を失って廃城になったのだろう。
 陣の山舘は、独立丘陵上の城で、周囲は一面の農地となり、山頂の主郭付近は耕作放棄地の薮となっている。耕地化によりかなり改変されてしまったらしく、遺構はあまり明瞭ではない。しかし、主郭周囲には切岸が残り、その周りを巡っていた堀は、埋められて腰曲輪状になって残っている。北郭も、主郭との間にわずかな切岸で区画され、平場となって残っている。この他、現地解説板の絵図によれば、主郭南側に二ノ丸・三ノ丸や馬出しがあったとされるが、この辺りは遺構は湮滅していて、その形を追うことは難しい。丘陵上からは、遥かに会津若松方面を遠望することができ、葦名氏の居城黒川城方面の動きを察知できる橋頭堡であったことが推察される。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/37.580977/139.954265/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0t0z0r0f0
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