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府所城(栃木県鹿沼市) [古城めぐり(栃木)]

DSC03609.JPG←府所城址の現況
 府所城は、戦国末期に宇都宮国綱が鹿沼城を本拠とする壬生氏に備えて、千渡城深津城茂呂城石川城などとともに築いた城の一つといわれている。宇都宮氏家臣の飯田惣左衛門が城主であったと言う。鹿沼城までわずか1.2km程の至近距離に位置している、宇都宮方最前線の城であったが、壬生勢は要害堅固な府所城に手を出せなかったと言われている。1590年の小田原の役の際には、北条方に付いて小田原城に籠った壬生義雄の留守中に、宇都宮勢が府所城を足掛かりにして鹿沼城を落城させた。しかし、役後に下総結城氏に攻められ、以後廃城となった。

 府所城は、黒川東岸の比高15m程の丘陵地に築かれた城で、周囲を急峻な斜面で囲まれ、更に前面の黒川を天然の外堀とした城であった。かつては丘陵の頂部に主郭の平場があり、東側と西側に空堀と土塁を築いていたと言うが、昭和50年代に住宅地建設のため丘陵自体が削り取られ、遺構は完全に消滅した。位置的には帝国繊維鹿沼工場の北側になるが、現在は一面の住宅団地で、対岸の黒川から変わり果てた姿を臨むしかない。貴重な遺構が失われたことは、残念という他はない。

 お城評価(満点=五つ星):☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/36.571751/139.755996/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0t0z0r0f0
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