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真田城(静岡県森町) [古城めぐり(静岡)]

DSC09424.JPG←主郭外周の横堀・腰曲輪
 真田城は、この地の豪族武藤氏の居城であったと言われている城である。武藤氏は、戦国期には今川氏に属していたと思われるが、武田信玄が遠江に侵攻すると、武藤刑部丞氏定は武田氏に従って小国神社に立て籠もり、徳川家康に攻略された。その後再び武田氏に属して高天神城に入り、家康に攻め滅ぼされたと言う。なお真田城は、武田氏に属していた時に改修されたと考えられている。

 真田城は、宮代西の城山と呼ばれる標高112m、比高60m程の丘陵上に築かれた山城である。主郭の南側と北側の外周に横堀が巡らされ、その外には腰曲輪が築かれている。また主郭への虎口は、この腰曲輪から直角に繋がり、竪土塁で側方を防御された枡形虎口となっていて、これらの構造は八幡平城丸子城犬居城などと酷似しており、武田氏による築城はほぼ間違いないところであろう。主郭背後には土塁が築かれ、その背後の堀切も深さ5m程もあって規模は大きい。北側の横堀には横矢が掛けられ、奥に虎口の土塁が築かれている。また主郭の西面には、薮に埋もれて枡形虎口も築かれている。主郭内には大穴がいくつか開いているが、何によるのかは不明。この他、主郭西側の緩斜面に曲輪群が連なるほか、今でも水の湧いている井戸跡も残っている。城の南側は広い緩斜面となっていて、明確な遺構はないが、竪堀状の溝があったりするなど何らかの施設として使用された可能性もあり、どこまでが城域だったのかは判然としない。その点ではやや普請が不徹底である。とはいえ、真田城は小規模な城ながら、武田氏の縄張りが見られる貴重な遺構である。
主郭背後の堀切→DSC09454.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/34.837219/137.900474/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0t0z0r0f0
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