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佐枝氏館(埼玉県さいたま市) [古城めぐり(埼玉)]

DSC07669.JPG←龍門寺に残る土塁
 佐枝氏館は、小田原北条氏の重臣佐枝若狭守秀成の居館である。佐枝氏は、宇多源氏佐々木氏の一流と言われ、秀成の時に北条氏康に仕えて岩槻城に配された。1550年に出家して、居館の中に龍門寺を創建した。その嫡子若狭守植行も北条氏に仕え、引き続き岩槻城防衛の一翼を担ったが、1590年の小田原の役の際、豊臣・徳川連合軍2万の大軍に囲まれた城兵2千足らずの岩槻城に於いて、新曲輪に詰めて死力を尽くして戦い、討死した。城を脱出して生き延びた、植行の幼い嫡子種長は、母宝樹院と共に徳川家康に保護され、長じて後、尾張徳川家の家老となり、以後徳川御三家の筆頭家老の家柄として幕末まで存続した。

 佐枝氏館は、佐枝若狭守秀成が開基となった龍門寺の境内に変貌している。岩槻城外郭のすぐ外側に位置することから、城の防衛陣地の一つとして機能したと考えられる。現在、本堂の周囲に土塁が残っているが、寺の掲示資料によれば、これは小田原の役の際に築かれたものだとされる。それ以外には遺構はなく、堀跡も残っていない。尚、境内には佐枝氏の墓の他、江戸時代中期に9代将軍徳川家重の側用人となって幕政を主導した岩槻城主大岡忠光の墓も残っている。遺構はわずかであるが、掲示物や解説も多く、見所が多い。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/35.960275/139.696344/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0t0z0r0f0
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