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神楽楯(山形県鶴岡市) [古城めぐり(山形)]

IMG_2144.JPG←二重堀切
 神楽楯は、歴史不詳の城である。国の重要文化財となっている水上八幡神社背後の、標高52m、比高31mの丘陵先端部に築かれた城である。神社参道には神楽楯の縄張図が掲示されており、神社本殿の脇から登道が整備されているので、簡単に訪城できる。数状の堀切で尾根筋を分断した連郭式の縄張りで、尾根に沿って「く」の字型に曲輪を配置している。主郭・ニノ郭は先端部にあり、主郭と二ノ郭の間は段曲輪や腰曲輪を経由して連絡している。主郭背後には櫓台が築かれ、その先に堀切が穿たれている。この堀切の両側は主郭両翼に伸びる帯曲輪に繋がっているが、堀底が曲輪に繋がる形状はこの地域の城では珍しい。これは伊達氏系の城によくある構造である。この堀切に背後の尾根は物見の曲輪に連なり、その背後は二重堀切で分断されている。更にその先にも物見台があり、堀切と横堀で防御されて城域が終わっている。比較的単純な縄張りだが、堀切は中規模でしっかりと穿たれ、遺構は良好に残っている。尚、麓には楯川原の地名が残っている。
主郭の櫓台→IMG_2187.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/38.701589/139.743274/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1

※東北地方では、堀切や畝状竪堀などで防御された完全な山城も「館」と呼ばれますが、関東その他の地方で所謂「館」と称される平地の居館と趣が異なるため、両者を区別する都合上、当ブログでは山城については「楯」の呼称を採用しています。
タグ:中世平山城
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