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根木内城(千葉県松戸市) [古城めぐり(千葉)]

IMG_2946.JPG←三ノ郭の空堀と土橋
 根木内城は、小金城を築いた高城氏が、最初の居城栗ヶ沢城の後に新たに築いた城である。高城氏の事績については小金城の項に記載する。1537年に居城を小金城に移した後も、根木内城はその支城として維持され、1590年の小田原の役の際に上方勢によって落城したと推測されている。

 根木内城は、2つの小河川に挟まれた舌状台地先端に築かれた城である。現在は、城の中央部を国道6号線が貫通し、国道西側は完全に宅地化されて城域の半分以上が湮滅している。わずかに城域の約1/3に当たる国道東側の遺構が公園化されて残っているに過ぎない。しかし、このわずか1/3の遺構でも見応えは十分である。現在残っているのは、最も南で面積が最大の三ノ郭と、主郭から馬出しを経由して出た四ノ郭の一部である。三ノ郭の南から東の外周にかけて豪快で見事な空堀が残り、虎口の土橋や外郭の物見台などもよく残っている。また三ノ郭のほぼ全周を囲む様にしっかりした土塁も残っている。一方で宅地化された部分は山ごと消滅しており、往時の面影はない。かつての縄張図を見ると関東では珍しい群郭式の城で、貴重な遺構であったのに大半を湮滅させるとは、今から考えると何とも勿体無い。当時の行政の見識の無さを痛感させられる。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/35.832265/139.939795/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1
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