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発坂峠古戦場本陣跡(千葉県いすみ市) [その他の史跡巡り]

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 発坂峠古戦場は、万喜城主土岐頼春が押し寄せた安房里見氏の軍勢を撃ち破った古戦場である。戦国末期の1589年、それまでの度々の万喜城攻撃に失敗してきた里見義康は、またしても万喜城攻撃に軍勢を派遣した。安西遠江守が大手から、山川豊前守が搦手から攻撃し、正木頼忠が後詰となった。里見勢は、別働隊300人を坂水寺・発坂峠経由で東から背後に回り込ませて、前線に出張った頼春を挟撃しようと目論んだ。しかし武略に優れる頼春は、農民からの注進で里見軍の動きを察知し、旗立山に陣を移し、発坂峠に伏兵を配置して待ち伏せし、里見勢を撃破大勝したと言う。

 発坂峠古戦場は、国道465号線沿いにあり、閉鎖された旧道トンネルの手前に小さな神社と「発坂峠古戦場本陣跡」と刻まれた石碑が建っている。ここから50m程の高さを登れば旗立山に至り、そこにも石碑や解説板がある様だが、訪問した時はもう日没間近で登ることはできなかった。1589年と言えば小田原の役の前年で、豊臣秀吉と小田原北条氏の軍事的緊張が極度に高まっていた時期である。発坂峠の戦いは、歴史の本流からは外れた、房総半島の一角での局地戦に過ぎないが、土岐頼春の武名を遥か後世にまで轟かせる戦いとなった。

 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/35.266844/140.367413/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f1
タグ:古戦場
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