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荒北城(千葉県香取市) [古城めぐり(千葉)]

IMG_5586.JPG←空堀と前衛の腰曲輪
 荒北城は、歴史不詳の城である。一説には東伊予守朝胤が城主であったとされるが出典も明確ではない。勢力圏の位置関係と主郭内に妙見神社が祀られていることから考えれば、千葉氏の一族がこの城にいた可能性が高い。

 荒北城は、栗山川の西岸、荒北集落背後の比高15m程の半島状台地先端部に築かれた城である。ほぼ単郭の城で、主郭内は一面の畑となっているが、遺構は比較的良く残っている。主郭の北側外周部に低土塁が残り、その外側に空堀が延々と半周程にわたって取り巻いている。北西部では二重空堀となっていた様だが、現在外堀は車道建設で損壊してしまっている。内堀は主郭の北側で大きく屈曲して横矢が掛かり、そのまま北東の台地先端部まで掘り切っている。その先には前衛となる腰曲輪が築かれている。また主郭南の畑入口部はかつての虎口だったらしく、わずかに土塁も残っている。
 以上が遺構の現況であるが、国土地理院の空中写真閲覧サービスで昭和20年代前半の写真を見ると、現在民家建設などで改変されている主郭南側の部分にニノ郭があったらしく、主郭の塁線に横矢が掛かり、舌状に伸びた平場が確認できる。いずれにしても小規模な城であるが、横矢掛かりなど少なくとも戦国中期までは使用されたと思われる。尚、民家裏から畑に登るので、民家の方への事前のお断りは必須である。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/35.817452/140.489109/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f1
タグ:中世崖端城
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