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黒田城(京都府南丹市) [古城めぐり(京都)]

IMG_7013.JPG←豪快な畝状竪堀
 黒田城は、当地の土豪森氏の拠った城である。伝承では947年に森筑後守宗政が築いたとされるが、元より確証はない。戦国時代の1533年には、城主森越前守高之が黒井城籾井城で軍功を挙げたとされ、1550年には黒田城で合戦があったことが当時の感状から知られている。

 黒田城は、園部市街を眼下に収める標高260m、比高130mの山上に築かれている。Y字状に分かれた尾根に沿って、中心に主郭を置き、三方の尾根にそれぞれ北郭・南郭・東郭を配置し、曲輪間を堀切で分断している。堀切は大した規模ではないのだが、この城で出色なのは南郭東側に穿たれた豪快な畝状竪堀で、この方面だけ厳重な防御構造が構築されている。この他、東郭の先には東出郭があり、南郭の先にも南出郭が築かれている。これらの出郭との間の尾根は、両脇を削って一段低い腰曲輪とし、中央に土橋を残す珍しい技法が使用されている。またこの構造を堀切や竪堀と組み合わせて動線を制約している。黒田城は、小土豪の城らしく規模は小さいが、なかなか特徴的な築城法が見られる山城である。
北郭との間の堀切→IMG_6980.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/35.113657/135.454794/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f1
タグ:中世山城
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