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足利氏館(栃木県足利市) [古城めぐり(栃木)]

DSC01506.JPG←水堀と土塁
(2006年11月訪城)
 足利氏館は、源姓足利氏の居館である。八幡太郎源義家の孫義康が足利荘に入部して足利氏を称し、その子義兼が文治年間(1185~90年)に築いたとされる。義兼は、源頼朝の挙兵に参陣し、その後、頼朝の妻北条政子の妹時子を妻とした関係で、頼朝とは極めて近い間柄で、幕政に重きを為した。義兼は1195年に出家し、居館の一隅に持仏堂を建立した。これが後に鑁阿寺となった。なお足利氏は、源氏3代(頼朝・頼家・実朝)が滅んで後も、執権北条氏と良好な関係を保ってその政権を補佐し、代々北条一族と通婚して幕府御家人として最大の勢力を維持した。高氏(後の尊氏)の時に後醍醐天皇の綸旨を戴いて倒幕に挙兵し、その後室町幕府を開府したことは世人のよく知るところである。

 足利氏館は、現在鑁阿寺の境内となっている。よくある方形単郭居館であるが、長方形ではなくややひしゃげた四角形をしている。昨年本堂が国宝に指定された寺の周囲には土塁と水堀が残り、鎌倉期の豪族の居館の雰囲気をよく残している。なお、経堂には尊氏に始まる足利将軍歴代の木像があり、正月などの期間限定で公開されている。但し、京都の等持院にある勇名な木像とはだいぶ趣が異なり、尊氏像などは鷹揚さはどこにも感じられない、細長のしかめっ面である。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/36.337517/139.452159/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f1
タグ:居館
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