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ヤンソンス/バイエルン放送交響楽団来日コンサート2014 [クラシック音楽]

先週、ミューザ川崎シンフォニーホールでヤンソンス/バイエルン放送響の来日ツアーがスタートした。曲目は、ブラームスのピアノ協奏曲第1番、ソリストはツィマーマン。それとムソルグスキーの展覧会の絵。

ブラームスは、ヤンソンスの指揮は重厚でオーソドックスなものであるが、楽想の大きさに比して思ったよりも大きくない編成(これは私の無知のせい)と、残響の少ないホールの音の特性が相まって、割りとあっさりした演奏に思われた。特にツィマーマンのピアノは、ロマンティシズムとは一線を画した演奏で、特に第2楽章でその傾向が顕著だった。時には説明的なほど固いタッチの演奏で、もう少し叙情性があっても良いのでは?とやや疑問に感じる部分があった。

ムソルグスキーは、ポピュラーで聴いてても肩に力の入らない曲なので、楽しんで聴くことができた。何しろ、「オーケストラの魔術師」と呼ばれたラヴェルの編曲なので、いろいろな珍しい楽器があちこちで鳴っていて、聴いていて楽しいことこの上ない。展覧会の絵、というよりまるで楽器の展覧会。以前にマーラーの5番を聴いた時も、マーラーの構築した立体的な音響に感心したが、ラヴェルも非常に色彩豊かで面白い。どこで何が鳴っているのか、探してしまうほど。席がややオケから離れていたので、音の定位がはっきりしなかったのは少々残念だった。これもホールの音響のせいもあるのかな?

アンコールでは、楽器が何でも揃っている曲の後なので、なんでもござれと、ウィンナー・ワルツのピチカート・ポルカと、ドヴォルザークのスラブ舞曲第15番。こちらも色彩豊かで何とも楽しかった。

昨今健康問題も指摘されるヤンソンスは、ちょっと左足を引きずっており、指揮台との往復がやや辛そうに見えた。ポストカラヤン世代がどんどん鬼籍に入っている昨今、ヤンソンスには元気で頑張っていてもらいたいのだが。
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