SSブログ

熊野山楯(山形県米沢市) [古城めぐり(山形)]

IMG_2978.JPG←主郭
 熊野山楯は、歴史不詳の城である。小規模な城であることから、物見台か烽火台的な性格の城であったと推測されている。
 熊野山楯は、戸塚山の南南西に隣接してそびえる独立丘陵上に築かれた、比高50m程の城である。『山形県中世城館遺跡調査報告書』の縄張図では、狭小な主郭の周りに帯曲輪を巡らし、東側に腰曲輪群(横堀群?)を設けた構造であるが、実際に登ってみたところ、明確な遺構に乏しく、城の形態があまりはっきりしない。山頂は平らに削平され、物見台状の土壇があるが、帯曲輪・腰曲輪はほとんどわからない。『調査報告書』に記載される「6条の畝状横堀」に至っては、全くわからない。至近に戸塚山楯中川原館があることから、それらに付随した物見台であったのだろう。いずれにしても、ささやかな城砦である。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/37.938409/140.142002/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f1

※東北地方では、堀切や畝状竪堀などで防御された完全な山城も「館」と呼ばれますが、関東その他の地方で所謂「館」と称される平地の居館と趣が異なるため、両者を区別する都合上、当ブログでは山城については「楯」の呼称を採用しています。
タグ:中世山城
nice!(4)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 4

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント