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木和田館(山形県米沢市) [古城めぐり(山形)]

IMG_1648.JPG←南辺の土塁と堀
 木和田館は、歴史不詳の城館である。昭和61年の発掘調査による出土遺物の鑑定結果から、平安末期に当たる12世紀後半から末期頃の遺構と推測されており、その規模等から、僅かな郎党を従えた小地主である名主的武士層の館と考えられている。東北地方では最も古い部類に入る城館とされる。
 木和田館は、木和田集落の南方の東西に伸びる丘陵北麓の緩斜面に築かれている。ややひしゃげた方形をした館跡で、土塁と空堀に囲まれている。いずれも規模は小さく、大した防御性を持っていないことから、有事の際の防御をそれほど意識した城館ではないことがわかる。『山形県中世城館遺跡調査報告書』によれば、大手虎口は東側にあり、北面に窪地状の地形があるが、発掘調査の結果洗い場の跡であったらしい。これに付随して北面の土塁に2ヶ所の切れ込みがあるが、洗い場に堀の水を引き入れ排水するものと推測されている。訪城した時はまだ残雪があって、この窪地地形はあまりよく確認できなかった。木和田館はささやかな遺構であるが、それでも解説板が建っているのは嬉しいものである。
東側の虎口と土橋→IMG_1664.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/?ll=37.916576,140.164121&z=16&base=std&vs=c1j0l0u0
タグ:居館
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