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大上西ノ山城(兵庫県篠山市) [古城めぐり(兵庫)]

IMG_4361.JPG←主郭の横矢張出しの櫓台
 大上西ノ山城は、歴史不詳の城である。1578~79年に八上城を完全包囲した明智光秀が本陣を据えた般若寺城から北北西にわずか850mしか離れておらず、陣城的な縄張りであることから、明智勢によって築かれた付城という説が有力である。
 大上西ノ山城は、標高250m、比高わずか40mの山稜先端部に築かれた城である。基本的には南北2郭で構成された小規模な城で、南側がほぼ長方形をした主郭で、前面に低土塁と掘切を穿ち、背後も堀切で二ノ郭と分断している。この背後の掘切は、城の規模から想像するより規模が大きい。主郭の北は二ノ郭で、やや削平の甘い平場の背後に大きな櫓台を備え、やはり背後を掘切で分断しているが、主郭掘切ほどの鋭さはない。この城で特徴的なのは、主郭西側の腰曲輪から落とされた竪堀群で、数m間隔で7~8本ほど穿たれている。しかし小規模な上、長さも短く、どれほどの防御効果を発揮したかは定かではない。一方、この竪堀群のある腰曲輪に対しては、主郭南西端に張り出した櫓台から横矢が掛けられており、竪堀群と横矢張出しの櫓台の連携で、初めて防御性を発揮したのかもしれない。主郭の東側にも腰曲輪と竪堀2~3本があるが、藪が茂っておりあまりよく確認できない。この地域では少々特異な形態の、陣城的な小城砦である。
西側腰曲輪と竪堀→IMG_4370.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/?ll=35.083253,135.260099&z=16&base=std&vs=c1j0l0u0
タグ:中世平山城
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