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三峰城(埼玉県秩父市) [古城めぐり(埼玉)]

IMG_6833.JPG←掘切とされる地形
 三峰城は、歴史不詳の城である。奈良時代以来この地に鎮座する三峯神社の境内にあることから、武装化した神社の神人によって城砦が築かれた可能性は考えられよう。

 三峰城は、三峯神社背後の尾根に築かれているとされる。「される」と記載したのは、これが本当に城郭遺構なのか、確証が持てなかったからである。三峯神社は、山を越えた先にある秩父からでも車で1時間も掛かる、物凄い山奥にある。しかし最近、三峯神社はパワースポットとして有名らしく、これ程の山奥なのに立派な観光地となっており、観光客もかなりの数に登る。この神社の裏に、ヤマトタケルの大きな銅像が建った高台があり、いかにも主郭らしい雰囲気がある。しかし周囲にはあまり明確な腰曲輪状の平場は見られない。これは後世の改変によるせいもあるだろう。そこから南に伸びる尾根上に城郭遺構があるとされ、確かに遥拝殿に至る階段は掘切を利用したように見えるし、その先の尾根にも堀切状の地形が数ヶ所見受けられるが、ほとんど自然地形に近く判然としない。一番疑問なのは、これらの地形に明確な防御構想が感じられないことである。その意味で、これを城郭遺構と呼んでいいのか疑問を感じたのが正直なところである。武蔵御嶽城の例もあり、神社が武装化することは十分考えられるが、御嶽城に見られた様な、明らかな城郭遺構はここでは見られない。

 お城評価(満点=五つ星):☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/?ll=35.925322,138.931839&z=16&base=std&vs=c1j0l0u0
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