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三階城(茨城県鉾田市) [古城めぐり(茨城)]

IMG_9968.JPG←二ノ郭周囲の土塁
 三階城は、安房(あんぼう)城とも呼ばれ、徳宿氏の庶流安房氏の居城である。徳宿城の項に記載した通り、大掾氏の庶流で鹿島氏の一族の更に分流に当たり、鎌倉時代に徳宿氏2代秀幹の長子俊幹が、安房・鉾田の地域に分封されて安房(あんぼう)氏となり、三階城を築いて居城とした。安房氏は、室町時代中期の応永年間(1394~1427年)に至り、宮ヶ崎氏と共に上杉禅秀の乱に加担して滅亡した。後には鹿島氏の老臣額賀大炊助が三階城主となったと伝えられている。

 三階城は、比高20m程の丘陵上に築かれた城である。市の指定文化財となっているが、内部は全く未整備のガサ薮で、冬でもまともに遺構の確認ができないほどである。僅かに薮の中に小道が残っているので、それを頼りに進んでいくと、いつしか小道は横堀に入り、二ノ郭虎口に至る。更に奥に分け入ると主郭に登る。この城は、三ノ郭・二ノ郭・主郭の順に高くなった輪郭式の縄張りで、その3段になった形状から三階城と呼ばれるようになったらしい。基本的には素朴な縄張りのようで、主郭や二ノ郭外周には土塁が築かれ、二ノ郭周囲は横堀で囲まれているが、大した技巧性はない様である。いずれにしても薮がひどすぎて遺構の確認が困難で、辟易する。

 尚、その後わかったことであるが、鉾田市が城址の山林を地権者から購入して、城址公園として整備する計画があることがわかった(今年6月の茨城新聞)。何年かして整備されたら、また再訪して見たいと思う。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/36.167467/140.513313/&base=std&ls=std&disp=1&lcd=_ort&vs=c1j0l0u0f0
タグ:中世平山城
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