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矢倉城(長野県麻績村) [古城めぐり(長野)]

IMG_5144.JPG←主郭~二ノ郭間の切岸
 矢倉城は、歴史不詳の城である。一説には、麻績城主服部伊賀守の次男大倉佐渡守が築いたとも伝えられるが、定かではない。麻績川を挟んで麻績古城に相対する位置にあり、また青柳城の方が直線距離で1.7km程と近く、しかも背後の丘陵が繋がっているので、青柳城の支城であった可能性も大いに考えられる。
 矢倉城は、室沢ダムのすぐ西側にそびえる標高728.7mの山稜上に築かれている。長野自動車道下のガードを抜けると、すぐに標柱があり登道が付いているので簡単に登ることができる。城の中心は2段に分かれた平場で、上段が主郭、手前の一段低いのが二ノ郭とされる。主郭は背後に円丘状の櫓台を備え、虚空蔵菩薩が祀られ、三角点が置かれている。主郭と二ノ郭は東半分は切岸のみで区画されるが、西半分は堀切となっている。中央は虎口で、単純な坂虎口となっている。この他、ニノ郭前面の北斜面に数段の腰曲輪群が築かれ、一方、主郭背後の南尾根には3本の堀切が見られる。堀切は、1本目だけがしっかり穿たれているが、他の2本は自然地形にちょっと手を加えた程度のささやかなものである。矢倉城は、小規模かつ普請も不徹底で、堀切は小さく曲輪の削平も全体的に甘い。物見を主眼とした小城砦だった様である。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/36.444416/138.042698/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0f0
タグ:中世山城
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