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池田館(宮城県角田市) [古城めぐり(宮城)]

IMG_1247.JPG←主郭前面の堀切
 池田館は、奥州に移住した武州目黒氏の居館である。目黒氏は武蔵七党横山党の一流で、武蔵国荏原に本拠を構えていた。その事績は目黒氏館の項に記載する。室町時代の1444年から、目黒国平がこの地に移って居住したと言われている。1467年には、その子資平が父の菩提を弔う為に国平山称念寺を建立している。奥州目黒氏のその後の事績ははっきりしないが、館跡付近には江戸期の目黒氏の墓所が残っており、近世を通してこの地で命脈を保っていた様である。

 池田館は、緩やかな丘陵上に築かれている。入口には「目黒区ゆかりの廟所」という標柱が建っているので、近くまで行ってしまえば場所はわかりやすい。その奥には江戸期の目黒氏の墓所があり、多数の墓石が解説板と共に建っている。墓所のすぐ東には主郭前面の堀切・土塁が築かれている。この堀切の北端には、土橋が架かって郭内に通じている。館跡は、現地解説板によれば東西約300m、南北約100mの東西に長い長方形をしており、「中央部西寄りに空堀が存在する」と記載されているので、東西2郭から成る副郭の城館で、墓所があるのが二ノ郭であるらしい。一方、東の主郭は藪化しているただの平場で、堀切沿いの前面以外に土塁などは見られない。北側には腰曲輪を伴っている。主郭後部は段差で区切られた後、畑地になっているので、どこまで城域となっていたかは不明である。墓があるという情報以外の事前情報は皆無だったので、全く期待していなかったが、墓所のすぐ隣にはっきりした空堀・土塁があって遺構が明確だったのは嬉しい誤算だった。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/37.932487/140.839813/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0t0z0r0f0
タグ:居館
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