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竜王城(長野県千曲市) [古城めぐり(長野)]

IMG_0291.JPG←外周の帯曲輪
 竜王城は、本能寺の変後の北信の武田遺領をめぐる上杉景勝・小笠原貞慶の抗争の際に上杉方の城であったと伝えられる。猿が馬場峠を押さえる要害で、清野清寿軒(清重)がこの地に居たとされる。清野氏は猿が馬場留守役で、小笠原勢に備えてこの地に置かれ、猿が馬場衆の同心が詰めていたらしい。猿が馬場衆は、小坂城、佐野山城、竜王城に配備された者達と考えられている。旧領を回復し筑北を従えた貞慶は、1583年9月、猿が馬場峠より進出してきた。竜王城留守居の城将清野氏は、景勝と共に新発田に出陣中の子息左衛門尉信昌に急を報ずると共に、僅か40騎の守兵で奇策を用いて小笠原勢の先鋒を撃破し、更に援軍に見せかけた多数の擬兵により貞慶の野望を挫いたとされる。左衛門尉の後、清野助次郎長範が相続し、猿が馬場留守役を命ぜられたと言う。

 竜王城は、標高760m程の丘陵中腹に築かれている。城のすぐ後ろまで車道が伸びているので、訪城は容易である。解説板が立つ他は山林の中に主郭と思われる平場が広がっているだけだが、その外周には切岸で区画された帯曲輪がはっきりと構築されており、また北側にも一段低い曲輪があり、城郭遺構であることは間違いない。しかし堀切などは見られず、普請が中途半端である印象は否めない。俄作りの陣場のようにも思えるが、果たしてどうであろうか?

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.525157/138.068243/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f1


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タグ:中世山城
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