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桝形山砦(石川県七尾市) [古城めぐり(石川)]

IMG_6862.JPG←畝状竪堀
 桝形山砦は、歴史不詳の城砦である。西谷内城と7~800mしか離れておらず、畝状竪堀が構築されていることから、西谷内城の支砦であったものを越後上杉氏により改修されたものとの説が提示されている。

 桝形山砦は、標高120m、比高70m程の山上に築かれている。西谷内城の前面にそびえる山にあり、西谷内城を防衛するには絶好の位置にある。基本的には北・西・南の三方の尾根を堀切で分断しただけの簡素な構造の城砦だが、この手の小城砦にしては堀切はいずれも大きい。主郭は方形に近い形状の曲輪で、内部は南北2段に分かれている。主郭の南側には前面の堡塁となる二ノ郭があり、桝形形状の土塁が築かれている。二ノ郭の南側も堀切で分断されている。この城には前述の通り畝状竪堀があるが、主郭の東斜面に築かれている。竪堀の規模は小さいが、杉林が間伐されているので形状がわかりやすい。この他、主城から南にやや離れたところにL字状に堀切と土塁を築いた前衛の堡塁があり、南大手筋の防備を固めていたことがわかる。桝形山砦は小規模な城砦であるが、西谷内城の支砦と考えられるものとしてはこの他に町屋砦がある。いくつもの砦群を築いて防衛網を構築していたとなると、西谷内城が一国人領主の国分氏の城ではなく西谷内畠山氏の城であったとする説も説得力があると感じられる。
 尚、城までの道はないので、南麓から南尾根の取り付きやすいところに登り、尾根を登っていくしか方法はない。
主郭前面の堀切→IMG_6837.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/37.154571/136.815319/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


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タグ:中世山城
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