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八幡原館(群馬県高崎市) [古城めぐり(群馬)]

IMG_8627.JPG←水堀のクランク部
 八幡原館は、源頼朝の近臣安達盛長によって築かれた館と伝えられる。頼朝が平家打倒に立ち上がって鎌倉に本拠を構えた後、1184年に盛長は上野国奉行人となった。その際に、上野の支配拠点としてこの館を築いたらしい。1189年には比企能員が上野守護となったが、1203年に比企一族が滅ぼされると、盛長の嫡男景盛が上野守護となり、1285年に安達泰盛が平(長崎)頼綱と争って滅亡するまで、八幡原館は安達氏の上野の支配拠点として機能したと考えられる。

 八幡原館は、井野川東岸の段丘上に築かれている。『日本城郭大系』の縄張図によれば、二重の堀・土塁で築かれた館(陣屋という方が適切か?)で、主郭は、東西に長い長方形の二ノ郭の中央北側に偏して築かれている。二ノ郭はほとんど湮滅しているが、民家となっている主郭は南側から西側にかけて水堀と土塁が残っている。南の水堀は、南東部でクランクして横矢が掛かっている。遺構はわずかで、標柱も解説板もないが、館跡の雰囲気は残っている。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.299442/139.089875/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


中世城郭の縄張と空間: 土の城が語るもの (城を極める)

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  • 作者: 松岡 進
  • 出版社/メーカー: 吉川弘文館
  • 発売日: 2015/02/27
  • メディア: 単行本


タグ:居館
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