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福原館(栃木県大田原市) [古城めぐり(栃木)]

DSCN6056.JPG←民家の裏に残る土塁
 福原館は、北岡城・福原北岡館などとも呼ばれ、福原城に対する平時の居館である。築城は、那須資隆の4男福原四郎久隆とされる。その後、那須本家の家督を継いだ弟の五郎之隆が居て那須氏の本拠となり、その後応永年間(1394~1428年)に始まる那須氏の上・下分裂時代には、上那須氏の本拠となった。以後、1514年の上那須氏滅亡まで、長く重要であった館であった。その歴史は福原城の項に記載する。

 福原館は、箒川南岸の河岸段丘の北辺に築かれている。城ノ内、堀の内などの地名が残っており、城ノ内が主郭であったものだろう。北は断崖に臨み、東西を深い小沢に区切られた地勢で、往時は北辺以外の三方に土塁と水堀を廻らしていたらしい。現在は耕地化・宅地化が進み、堀の内には県道167号線が貫通しており、遺構は殆ど湮滅している。主郭の城ノ内は一面の耕地であるが、西辺の民家の裏にL 字型の土塁らしき土盛りが見える。祠を祀ってあるので、おそらく遺構と思われる。これが明確な唯一の残存遺構で、あとは東西の深い小沢が残っているだけである。平地の城館だから、残念ながら湮滅も仕方のないところだろう。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.803512/140.065094/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


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