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四方津御前山砦(山梨県上野原市) [古城めぐり(山梨)]

DSCN0807.JPG←東端の物見台
(2020年12月訪城)
 四方津(しおつ)御前山砦は、四方津御前山の烽火台とも言い、歴史不詳の城砦である。甲相国境に近いこの地域では、甲斐の武田信虎と相模の北条氏綱が1524年から6年にわたって抗争を繰り返しており、軍事的緊張が強い状態が続いていた。この付近には御前山の名が付いた烽火台や城砦が多いが、これらの諸城砦はこうした情勢下で構築されたと考えられ、四方津御前山砦も国境警備の任に当たっていたと推測されている。

 四方津御前山砦は、牧野砦の西の尾根続きの標高461mの山上に築かれている。いくつか登道があるようだが、私は南西麓の登道を利用した。三角点のある主郭を中心に、東西に伸びる尾根上に曲輪を配置している。しかし西側の曲輪群は薮に埋もれ、広い平場が広がっているらしいことはうかがえるが、薮でとても入っていく気になれない。その他の曲輪も、一応段はあるが自然地形に近く、普請はささやかなものである。主郭の東の尾根鞍部には堀切があるとされるが、これも自然地形に近い。東端は高台となり、現在は電波塔が建っているが、いかにも東方を監視する物見という感じである。牧野砦と比べると随分と普請が大雑把で、どちらかと言うと村の城的な感じの城砦である。
堀切とされる尾根鞍部→DSCN0795.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/35.618372/139.084189/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


山梨の古城

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  • 作者: 岩本 誠城
  • 出版社/メーカー: 山梨ふるさと文庫
  • 発売日: 2017/07/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


タグ:中世山城
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