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黒川城(群馬県富岡市) [古城めぐり(群馬)]

DSCN3291.JPG←大土塁
(2021年2月訪城)
 黒川城は、鎌倉初期の武士渋谷次郎高重の居城と伝えられる。渋谷高重の事績は早川城の項に記載する。黒川郷を源頼朝から賜ったことが、頼朝の側近で上野国奉行人であった安達盛長から伝達されたと言う。但し渋谷氏は相模国を本領とする御家人なので、黒川郷を与えられて所領としていたとしても、高重自身は本領に留まり、黒川郷には一族家臣を代官として派遣して支配していたものと思う。

 黒川城は、比高30m程の丘陵先端部に築かれている。不動尊の裏山で、不動尊脇から登道が付いており、案内板も設置されている。ほぼ単郭の城で、後部に削り残しの土塁があり、主郭の外周は一段低く横堀か腰曲輪が廻らされている。しかし土塁は形が改変されている模様で、『日本城郭大系』にも「近年破壊された」とあるので、元の形状から削られてしまっている様である。また外周の横堀・腰曲輪も、南辺の横堀ははっきりしてるが北辺の腰曲輪・横堀は東麓からの登道になっていて、改変の可能性が強く、元の形状は不明である。土塁の後ろには平坦な台地が広がっているが、普通なら土塁背後に堀切がありそうなのにここでは堀切の痕跡も確認できない。遺構を見る限り、所領統治の陣屋的な城だったように思う。
主郭南側の横堀→DSCN3297.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.264492/138.865932/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


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タグ:中世平山城
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