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川田館(山梨県甲府市) [古城めぐり(山梨)]

DSCN3034.JPG←北辺の土塁跡に築かれた石垣
 川田館は、武田信虎(信玄の父)が1519年に躑躅ヶ崎館を築いて本拠を移す以前の守護館である。甲斐武田氏は、名族とは言うものの庶家・一族の力が強く、守護館を転々と移したが、川田館は戦国武田氏3代(信虎・信玄・勝頼)の本拠となった躑躅ヶ崎館以前の最後の守護館である。創築には2説あり、15世紀後半に信虎の祖父信昌が守護代跡部上野介景家を小田野城に滅ぼした後この館を築いたとも、或いは信虎が築いたとも言われる。御所曲輪・御厩屋敷などの地名が残っていると言う。

 川田館は、南北110m・東西220mの規模であったと推測されている。現在は宅地・果樹園・神社境内などに変貌しているが、御所曲輪と呼ばれる民家敷地の東側には、堀跡らしき水路が流れ、北辺には石垣が見られる。但し石垣は、新しいもので遺構ではないが、土塁跡を改修したものと推測されている。躑躅ヶ崎館と比べると規模は小さく、躑躅ヶ崎館を築いたことが戦国武田氏の飛躍に繋がったことが伺われる。最近では信虎が再評価されているが、信玄時代の飛躍の基礎を築いたのは、正に父の信虎だったのであろう。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/35.654742/138.628170/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


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