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丸岡城(富山県南砺市) [古城めぐり(富山)]

DSCN0585.JPG←丸岡城が築かれていた丘
 丸岡城は、歴史不詳の城である。『三州志』によれば、城主はこの地の土豪角淵新右衛門とされるが、角淵氏の事績についても不明である。ただ城のある西赤尾は、越中・飛騨の国境に位置し、西は刀利を経て金沢に通じ、南は白川を経て飛騨に至る交通の要衝であり、江戸時代には加賀藩が口留番所を設けて物資の流通監視を行い役銭の徴収が行われた要地でもあった。こうした要衝を押さえるために、 地元の土豪が拠点を設けたと推測されている。

 丸岡城は、行徳寺の背後の台地上にある丸岡という円形の独立丘に築かれている。しかし『日本城郭大系』によれば、以前に植物園を作る計画があったらしく、その際に山上が削平されてしまい、明確な遺構は残っていないと言う。実際に丘に登ったが、以前は公園になっていたらしく、ベンチが残っているが一面草むらに覆われている。頂部の平場の外周に腰曲輪状の平場があるが、どうも後世の改変のようである。また頂部の平場の西辺近くに土塁状の地形が見られるが、遺構かどうか判別できない。結局、『大系』が記している通り明確な遺構は確認できなかった。
 一方、南麓の台地の縁に、「城の腰」と呼ばれる土塁で囲まれた出丸状の曲輪があるとされるが、付近は一面の田んぼで、どこのことかよくわからなかった。

 お城評価(満点=五つ星):☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.380203/136.868212/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1g1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


越中中世城郭図面集〈3〉西部(氷見市・高岡市・小矢部市・礪波市・南礪市)・補遺編

越中中世城郭図面集〈3〉西部(氷見市・高岡市・小矢部市・礪波市・南礪市)・補遺編

  • 作者: 佐伯 哲也
  • 出版社/メーカー: 桂書房
  • 発売日: 2022/04/28
  • メディア: 大型本


タグ:中世平山城
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