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上杉弾正屋敷(京都府綾部市) [古城めぐり(京都)]

IMG_0344.JPG←屋敷跡にある上杉天満宮
 上杉弾正屋敷は、足利家の姻族上杉氏の一族、上杉弾正少弼朝定の館である。上杉氏については上杉氏発祥地の項に記載する。朝定は、扇谷上杉氏の祖、上杉重顕(足利尊氏の叔父に当たる)の子で、上杉氏発祥の地であるこの地に屋敷を構えたと伝わっている。朝定は、一時期丹後守護を務め、尊氏が後醍醐天皇の供養のために建立した天龍寺の落慶法要の際にも、随行した幕府諸大名の中にその名が見える(太平記)。観応の擾乱では、多くの上杉一族と同様、足利直義に従ったが、1352年に死没した。

 上杉弾正屋敷は、現在の上杉天満宮の付近一帯にあったという。わずかな微高地となっている以外に、明確な遺構は確認できない。屋敷があったと言っても、おそらく朝定はほとんど足利尊氏・直義の近くにいて在京していることが多かったはずで、実際にここに居住していたことはほとんどなかっただろう。どちらかと言うと、祖先伝来の地上杉庄の支配拠点として、朝定の名で政庁機能(陣屋)が置かれたものではなかったかと思われる。

 お城評価(満点=五つ星):☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/35.359770/135.320621/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0t0z0r0f0
タグ:居館
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