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水沼城(栃木県芳賀町) [古城めぐり(栃木)]

IMG_5052.JPG←城址付近の現況
 水沼城は、宇都宮氏の家臣水沼五郎入道の居城と伝えられている。元は、天文年間(1532~55年)の頃に頼母玄蕃守と言う武士が居城としていたが、宇都宮氏によって滅ぼされ、代わって水沼氏が入城して武威を振るったと言う。1597年の宇都宮氏の改易により廃城となった。

 水沼城は、野元川という小河川の東岸の宿水沼という地にあったとされる。「宿の古城」とも呼ばれるが、遺構が完全に湮滅しているため、その正確な場所は不明である。しかしどこの水田かわからないが、水田中に「本丸」「中丸」「櫓下」という地名が残っているそうなので、戦後間もなくの航空写真をじっくり見て城の痕跡が残っていないか探してみた。すると、宿水沼集落の南の水田中に堀跡のような帯状の水田で囲まれた、ややひしゃげた方形の畑があり、ここが主郭であったものだろうか。この主郭推定地の南西角は、現在はお堂の建つ墓地となっており、周囲の水田より1m程高く、主郭の唯一の痕跡なのかもしれない。戦後の航空写真には、主郭と推測される方形の畑の南や東の水田にも堀跡らしい形が認められるので、主郭の周りに二ノ郭が広がっていたものと推測される。いずれにしても現在では完全に失われた城である。
 尚、南西の丘陵地に舟戸城があり、水沼城の有事の際の詰城だったと推測される。
主郭の唯一の名残?の墓地→IMG_2714.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.534692/140.027468/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0t0z0r0f0
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