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城之腰砦(群馬県南牧村) [古城めぐり(群馬)]

IMG_0854.JPG←主郭の大穴
 城之腰砦は、歴史不詳の城である。しかし目の前には市川氏の居城砥沢城があり、その支城であったことは疑いないとされる。
 城之腰砦は、中道院背後の標高535mの山上に築かれている。中道院の墓地裏から登れるが、なかなか険しい細尾根で、滑落しないよう注意が必要である。小規模な城砦で、山頂に主郭を置き、急崖の南西斜面以外の三方に腰曲輪群を築いた単純な構造をしている。腰曲輪群は西尾根・北東尾根・南東尾根の3つに分かれるが、それぞれ武者走りで接続されていて、兵員の横移動を意識している。主郭には大穴があり、そこから溝が北東の腰曲輪に向かって落ちている。『境目の山城と館 上野編』では竪穴式の小屋掛けの跡と推測しているが、その通りであろう。南東の尾根鞍部には小堀切が穿たれているが、ささやかなものでほとんど防御効果を期待できない。この他に北麓に居館跡らしい平場があるらしいが、存在を知らず見逃してしまった。いずれにしても、山間の小土豪の築いた小さな山塞である。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/36.153651/138.673468/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f0


信濃をめぐる境目の山城と館 上野編

信濃をめぐる境目の山城と館 上野編

  • 作者: 宮坂武男
  • 出版社/メーカー: 戎光祥出版
  • 発売日: 2015/06/30
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


タグ:中世山城
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