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馬山西城(群馬県下仁田町) [古城めぐり(群馬)]

IMG_1154.JPG←二ノ郭の上にそびえる主郭
 馬山西城は、馬山東城に対する詰城(要害城)である。東城と共に別城一郭の構えを為し、国峰城主小幡憲重の持城であったと伝えられる。

 馬山西城は、馬山東城が築かれた台地の南方に横たわる、標高330m、東城からの比高60m程の山上に築かれている。下仁田・南牧地域の城によく見られる通り、曲輪が小規模で居住性をほとんど持たない詰城の様相を呈している。しかしその中では比較的城域が広く、東西に伸びる尾根上に約150~60m程に渡って遺構が残っている。東城から南西に畑道を進み、畑の奥の藪に埋もれた小道を見つけて南下すると、主郭北尾根の曲輪群に至る。2段の曲輪を経由して上に登ると二ノ郭に至る。二ノ郭は虎口を築き、その前面に小郭を設けている。二ノ郭の上には4m程の切岸で主郭がそびえている。主郭は小さく土塁もないが、2基の祠が祀られ、城址碑が建てられている。主郭の西尾根には明確な遺構が見られないが、東尾根には尾根上に6つ程の曲輪群が連なり、所々を小堀切で防御している。合計で3つの堀切が確認できる。『境目の山城と館 上野編』の縄張図では、4本の堀切があることになっているが、エの堀切は誤認だと思われる。東尾根の先のピークに曲輪7があり、その南に伸びる細尾根の先に物見台があって、祠が祀られている。城内は藪が少なく歩きやすいが、城の北麓だけ藪が多く、道が見つけにくいのが難である。
2本目の堀切→IMG_1172.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/36.219739/138.802192/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f1


信濃をめぐる境目の山城と館 上野編

信濃をめぐる境目の山城と館 上野編

  • 作者: 宮坂武男
  • 出版社/メーカー: 戎光祥出版
  • 発売日: 2015/06/30
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


タグ:中世山城
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