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立ヶ花城(長野県中野市) [古城めぐり(長野)]

IMG_4791.JPG←二ノ郭の堀切
 立ヶ花城は、歴史不詳の城である。一説にはこの地に居館を構えた土豪草間氏が築いた城とも言われる。草間氏も出自が不明で、高梨氏の一族とも佐久方面から来住した一族とも言われる。対岸には手子塚城があるので、手子塚城と対峙しつつ、千曲川の渡し場を押さえていたものと推測される。尚「立ヶ花」は、「館ヶ端」の転訛かもしれない。
 立ヶ花城は、千曲川と篠井川の合流点に突き出した丘陵先端部に築かれている。城内には高圧鉄塔が建つ他、北東の外郭に当たる部分は大きく土取りされてしまっており、やや改変を受けている。先端に主郭を置き、堀切を挟んで後部に二ノ郭、更に堀切があって外側に外郭を築いていた様だ。前述の通り外郭は消滅しているが、2つの曲輪と堀切はよく残っている。堀切は一直線状で横矢掛かりがないので、武田・上杉抗争期にはあまり重要視されていなかった様に思われる。遺構は残っているが、全体的に大薮に覆われ、堀切を越えて主郭に行くのも大変である。主郭の先にも段曲輪が2段あるらしいが、薮で確認できなかった。物見を主務とした簡素な城砦だった様である。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/36.724748/138.310554/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f1


縄張図・断面図・鳥瞰図で見る信濃の山城と館〈8〉水内・高井・補遺編

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  • 作者: 宮坂 武男
  • 出版社/メーカー: 戎光祥出版
  • 発売日: 2014/01/10
  • メディア: 単行本


タグ:中世崖端城
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