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アウレリアヌス城壁(イタリア/ローマ) [ヨーロッパの城郭]

IMG_6308.JPG←北東部の城壁
 アウレリアヌス城壁[Mura Aureliane (Ita.)]は、古代ローマ帝国の城壁である。AD3世紀にローマ皇帝アウレリアヌスが建造した。ローマ帝国の勢力拡大に伴ってローマ市街が膨張を続けた結果、セルウィウス城壁に全く納まりきらなくなった街を外敵から防衛するため、全長19km、高さ6.5mの城壁が築かれた。100ローマン・フィート(約30m)毎に方形の塔が建てられている。中華帝国で言う「馬面」に相当する。城壁の多くがローマ中心地を取り巻くように残っている。全部見て回るのは、短時日では困難。また城門も多く残っていて、それが街と同化して残っているのが絶妙である。日本の近世城郭の石垣が街中に残っているのとは、また趣を異にしている。城壁はレンガ(現地解説板には”brick-faced concrete”とあるが)積みで構築されているが、よく見ると同じ位置でも積み方が異なっていたり、レンガの大きさが途中で変わっており、近代に至るまでの1800年の間に何度も繰り返し補修され、使い続けられてきたことがわかる。謂わばツギハギだらけの城壁である。また城壁の一部は、水道橋を兼用している。それにしても、これほどの大規模な遺構がこれだけ広範囲に残っているとは、驚くばかりである。日本ではあまり認識されていないが、ローマは世界有数の城郭都市であった。


トラムとマッジョーレ門[Porta Maggiore]↓
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 場所:https://goo.gl/maps/YTWTFPKt12F2

IMG_8108.JPG←東端部の城壁内側


アジナリア門[Porta Asinaria]とサン・ジョヴァンニ門[Porta S. Giovanni]↓
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 場所:【アジナリア門】https://goo.gl/maps/47D7qMLoDiM2
    【サン・ジョヴァンニ門】https://goo.gl/maps/oJgNNc4NwT92


IMG_8166.JPG←南東部の城壁


サン・セバスティアーノ門[Porta S. Sebastiano]↓
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 場所:https://goo.gl/maps/RvCaVsTHkvj


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