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明徳寺館(長野県千曲市) [古城めぐり(長野)]

IMG_0238.JPG←寺の周囲の土塁
 明徳寺館は、歴史不詳の城館である。明徳寺は、北信の雄で葛尾城主村上義清の家臣林能登守が羽尾の寺屋敷から移したと伝えられていることから、林氏との関連が推測されている。またすぐ北の山上には堂城山砦があり、物見として居館と一体となって機能していたと考えられている。

 明徳寺館は、明徳寺の境内となっている。というより、寺に城館機能を持たせた寺院城郭であったのだろう。構造は簡素で、単に寺の周りに土塁を廻らしただけである。寺自体が傾斜地にあり、東側は切岸だけで区画され、境内西半分に土塁を築いて防御している。堀跡は確認できないが、寺のすぐ北西側を雄沢川が流れており、自然の川をそのまま外堀としていたのだろう。この様な簡素な城砦が往時はどの様な使われ方をしたのか、興味深い。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.495579/138.109807/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f1


信濃の山城と館〈第2巻〉更埴・長野編―縄張図・断面図・鳥瞰図で見る

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  • 作者: 宮坂 武男
  • 出版社/メーカー: 戎光祥出版
  • 発売日: 2012/12/01
  • メディア: 単行本


タグ:居館
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