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幕岩城(群馬県沼田市) [古城めぐり(群馬)]

IMG_1936.JPG←三ノ郭の空堀跡
 幕岩城は、沼田氏の沼田城以前の居城である。沼田氏は最初は荘田城を本拠としていたが、1405年頃に小沢城に居城を移し、更に1519年に沼田泰輝が幕岩城を築いて本拠を移した。以後、1544年に泰輝の子顕泰が沼田城を築いて居城を移すまで、沼田氏の本城となった。

 幕岩城は、沼田城と同じ沼田台地の北の突出部に築かれている。沼田城と同様に比高50m以上の断崖で囲まれている。直線的な空堀で区画された主郭・ニノ郭・三ノ郭で構成され、北端の断崖沿いに主郭がある。現在城内は民家や畑が並び、遺構の大半は失われているが、戦後の航空写真では堀跡がはっきりと残っている。主郭先端は空き地となり、土塁と窪地状の地形が見られる。そこには墓が多数建っているが、誰のものかはよくわからない。卵塔があるので寺があったものの様である。二ノ郭入口は車道がクランクしており、虎口の名残であろう。その東側に掘跡が残っている。ちなみにニノ郭の堀は、この虎口の西側で大きく横矢掛かりの屈曲があったが、現在は宅地に変貌して湮滅している。三ノ郭の堀も一部が明確な窪地となっており、分かりやすい。三ノ郭内の宅地跡(現在は空き地)の門跡に、個人で立てた「幕岩城二の丸跡」と刻まれた丸い石碑が残るが、実際は三ノ郭内に当たる。この他、主郭の北東の断崖下に「殿様清水」という湧水も残る。尚、どこかに城の解説板があるらしいが、見つけることができなかった。もっと遺構が残っていればと惜しまれる。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.655630/139.048247/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f1


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