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大戸平城(群馬県東吾妻町) [古城めぐり(群馬)]

DSCN2552.JPG←平場群の上にある二ノ郭
(2021年2月訪城)
 大戸平城は、歴史不詳の城である。戦国時代に大戸の領主であった手子丸城主浦野氏に関連する城と推測されている。一説には、厳冬期には居城が困難な山城の手子丸城に対する冬館とする見解もある。

 大戸平城は、大戸宿の南西にある比高30m程の丘陵上に築かれている。現在、城の二ノ郭・三ノ郭が公園として整備されている。北東麓から案内板に従って登っていくと、段々になった平場群を抜けて三ノ郭に至る。三ノ郭は半月形の曲輪で、その北東側に2段ほどの腰曲輪が広がっている。三ノ郭の後ろに2m程の段差で区画された二ノ郭がある。二ノ郭は城内で最も広い曲輪で、現在は木製の展望台が建っている。二ノ郭の奥には、2m程の段差で区画された主郭がある。主郭内は未整備で薮に覆われている。主郭・二ノ郭の東西には一段低く腰曲輪が置かれている。主郭背後には堀切が穿たれているが、形状は箱堀で、これは前述の東西の腰曲輪を繋ぐ通路としての機能を持っている。堀切の南には南郭があるが、現在は墓地と空き地となっている。墓地の部分は一段高くなっており、櫓台があったと考えられる。この櫓台からは前述の西側の腰曲輪に対して横矢が掛かる様になっている。以上が大戸平城の遺構で、特筆するような特徴はないが、予想外に整備されていたのが嬉しい。
主郭背後の堀切→DSCN2520.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.509662/138.772634/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


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タグ:中世平山城
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