SSブログ

比志城(山梨県北杜市) [古城めぐり(山梨)]

DSCN6120.JPG←二ノ郭の上にそびえる主郭
(2021年2月訪城)
 比志城は、比志の城山、比志の烽火台とも呼ばれ、塩川流域に築かれた烽火台の一つである。ここから信州峠を越えて信濃佐久に通じる小尾街道が通り、南には大渡烽火台獅子吼城、北には前の山烽火台があり、信濃の情報を伝達する烽火通信の重要な中継地点でもあった。近くの比志神社の造営に関係したのは土豪の日向大和守是吉の一族とされ、東麓の徳泉寺には日向大和守兼繁の墓があるので、比志城も日向氏との関係が深いと考えられている。

 比志城は、徳泉寺の北東にそびえる標高909.6m、比高130m程の城山に築かれている。市の史跡となっているが、現在明確な登道は途絶している。徳泉寺の奥に登っていく林道の途中から薮を突っ切って北にトラバースし、背後の尾根に取り付いて登れば城に至る。南北2郭しかない小城で、尾根を登っていくと最初に現れるのが舌状の二ノ郭である。その上にそびえるのが主郭で、不等辺四角形をしており、秋葉神社と三角点がある。二ノ郭に通じる虎口にわずかに土塁の痕跡があるが、ほとんどただの平場である。比志城は大渡烽火台よりも普請はわずかで、城というより単なる烽火台という方が合っていると思う。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/35.845013/138.492697/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


武田三代の城

武田三代の城

  • 作者: 岩本 誠城
  • 出版社/メーカー: 山梨ふるさと文庫
  • 発売日: 2020/06/15
  • メディア: 単行本


タグ:中世山城
nice!(5)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー