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懐島館(神奈川県茅ヶ崎市) [古城めぐり(神奈川)]

DSC09541.JPG←神社境内に建つ石碑
 懐島館は、相模の豪族大庭景義の隠棲の地である。景義は大庭氏の棟梁で、弟の大庭景親と共に保元の乱では源義朝に従って奮戦した。1180年の源頼朝の旗揚げに際しては、弟景親は平氏方の大将として攻め寄せ、石橋山で頼朝を破ったが、その後、安房に逃れて再起した頼朝が鎌倉に入ると、敗れて斬首された。一方、景義は一貫して頼朝に従い、鎌倉幕府の重臣となった。奥州藤原氏を征伐の際、後白河法皇の院宣を得ることが出来なかった頼朝に、中国の故事を引いて「軍中将軍の令を聞く。天子の詔を聞かず。」と出征を進言したのは景義である。1193年に出家したが、この頃何らかの事情で鎌倉を逐われたらしく、所領の懐島に隠棲し、以後、懐島平権守と称した。景義の死後、子の小次郎景兼が継いだが、和田合戦で討死し、懐島氏は滅亡、所領は没収された。

 懐島館は、現在神命大神宮と住宅地となっている。境内は西側に広がる畑地より僅かな微高地となってはいるが、遺構は完全に湮滅しており、境内の片隅に土塁跡と書かれた小さな石碑が虚しく建っているだけである。しかし景義の石像の他、一族の五輪塔など関連史跡や解説板・石碑が多数あり、現代にその足跡を残している。

 お城評価(満点=五つ星):☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/35.345253/139.399606/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f0
タグ:居館
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