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安楽寺城(富山県小矢部市) [古城めぐり(富山)]

DSCN7001.JPG←主郭の土塁
 安楽寺城は、この地の土豪高橋氏の居城と伝えられる。南北朝期の1369年には高橋與次衛門が居住していたと伝えられる。天文年間(1532~55年)には高橋與十郎則秋が城主であったが、木舟城主石黒左近将監と争い、野寺村で討死したと言う。その後、松岡新左衛門、久兵衛という武士がこの城に立て籠もったとされる。

 安楽寺城は、幹線国道8号線の源平トンネルの真上、標高172m、比高122mの山上にある。登道は、源平トンネル西出口のすぐ脇に付いていて、これを登って尾根上の鉄塔まで行き、そこから更に南東方向に進むと城域に至る。しかし現在城跡は、背丈ほどもある笹薮で主郭以外の全域が埋もれており、道も途絶しかかっていて山城上級者でなければ迷って遭難するリスクがあるので、山城初心者は訪城はやめた方が良い。遺構は笹薮でわかりにくいが、鉄塔の先を進んでいくと鞍部の地形があり、堀切であるらしい。しかも現地解説板の縄張図によれば二重堀切であるらしいのだが、二重かどうか全くわからない。その先は広い平場になっていて、曲輪が築かれ、土塁もあるらしいが、これも全くわからない。辛うじて方形の主郭だけ、土塁の囲郭になっていることがわかる。主郭の北と西には空堀が穿たれているが、これもほとんど形状を追うことができない。主郭の東下方には井戸跡が残っている。この他、主郭周囲にも緩斜面が広がっており、腰曲輪となっていたらしい。南の尾根には2本の堀切もあるようだが、笹薮が酷くて未確認である。以上が安楽寺城の遺構で、10年程前は綺麗に薮払いされていたようだが、現在では踏査を阻む薮に覆われて、残念な状況である。
鞍部の二重堀切→DSCN6983.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.676998/136.840081/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1g1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


越中中世城郭図面集 3 西部(氷見市・高岡市・小矢部市・砺波

越中中世城郭図面集 3 西部(氷見市・高岡市・小矢部市・砺波

  • 作者: 佐伯 哲也
  • 出版社/メーカー: 桂書房
  • 発売日: 2013/12/01
  • メディア: 大型本


タグ:中世山城
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